こんにちは、土屋です。
買い付けから帰国し、ようやく落ち着いてきたので久々の更新。
と言ってもそんなに書いていませんが、気まぐれBlogにお付き合い頂ければと思います。
では早速、A/Wアウターを5点ご紹介。
-1990’s BRAETAN Wool × Cotton Docking Fake layered Jacket / Made in THAILAND
リアルクローズ以上にデザイン性を取りたい方用の服。
テーラードであったりトラッドをハズしたニュアンスだが、纏まりは80点と言ったところ。
ベストドッキングは、買い付け時にベストをピックする際にも気になる肩馴染み。
インナーとベストの段差、切り落としたくなる角。
あとは数カ所プラスでボタンを、、、
特に減点したくなるポイントはこの辺りでしたが、着てみると?良いクセ。
先入観。
古着を見るほど知るほど良くないこともあると再認識させられた一点。推測だけでモノ事を捉えてはいけないですね。
ヒラヒラと動く前見頃、スナップは2つ。
余白が多い事でより考え、自由な発想。街に出て配置を迷っていたら一日が終わっていそう。笑
前衛的と捉えられる作りだから袖付けの段も何となく気にならない。
乾いたファブリックも好みです
インアウトでどうぞ。
1970’s Sears WORK LEISURE B-15 Style Bomber Jacket / Made in JAPAN
古物で「Made in JAPAN 」ってだけでちょっと嬉しい、僕は単純な男です。
さらに男心を擽る此方。
アメリカ空軍における主力防寒の地位を築いたフライトジャケット、
礎となるモデル “B-15 Style “
半世紀以上経った今でも色褪せないジャケットですが、00年代の古着にしてもレギュラー年代ならもっと見ない様な気がします。フライトジャケットと言えばMA-1な近年、似て異なる逸品。
90’sカジュアルブランドなんかでもっとサンプリングされてても良さそうだけど、MA-1に軍配。
てな訳で後にも先にもクオリティの高いモノにあまり出会えない個体でもあります。
197-80年代頃の「Sears」、ストアブランドによるモノで
アメリカンカジュアルがベースに簡素な表情もあるけれど、それと同時に武骨な要素も削がれて何処となく上品に感じるのが魅力かと。
ゴツさは無くエレガントなボンバー型、ワントーンなのも気分に左右されず嵌りやすいのではないでしょうか。
-1990’s [ Loro Piana × Woods & Irons ] Cashmere Wool Bomber jacket
『本質的に高い服』
蘊蓄抜きにしても、見ただけ触れただけで説得力が群を抜いています、、、
” Loro Piana ” ロロ・ピアーナ
僕なんかが説明するのは痴がましいですが、最大の特徴は原毛の調達〜紡績(糸作り)〜毛織り(生地作り)〜仕上げまで全て一貫して生産している世界でも稀に見る高級毛織物メーカーと言う点です。
糸を他者から購入して生地を生産するメーカーが多い中で、ロロピアーナは原毛や紡績の過程にも厳しいチェックを行っており世界最高峰の水準。
言わずと知れたイタリアの名門、ゴージャスな織りネームは何度見ても良いです。
短く柔らかく細いカシミアウール、真髄が感じられる卓越した自然な素材感。
これまでも数回入荷してきましたがその中でも良い巡り合わせで、ゴルフウェアという点。
ラルフを筆頭に古着でも馴染み深くなって来ましたが、可動域を考えられたシルエットが◎
話が前後しますが、今まで出会ってきたロロピアーナの印象は並外れたラグジュアリーな感覚が強い、
それに古着で言う”余さ・あまさ”みたいなのが欲しいと思っていたところでした。
正にこれ。
タンカースジャケットに類似するネックバランスも好ましいですし、紺金ボタンも良いです。
超リラックスしたシルエットの深い快適さと、質感。着用して表地を常に触る事もないのですが、絶対触れていたくなります。
「妥協のない最高品質の服」
こういった古着屋の概念を超えた衣服、価値観に出会ってからより一層楽しくなるかもしれませんね。
自身はそうだったので。
1960’s Neiman Marcus Shawl collar Jacket
今のオーセンティックな物には無い。
こう言った腐敗的なアイテムなんかに愛嬌を感じてしまってついついピック。
ボタンもないし、フロントはざっくり開いてるし、
気の抜けた時に着る服ではないですけど、たまには、みたいな感じでどうでしょう。
元々はウィメンズで時代錯誤な思考を強く感じ、
当時は富裕層向けに作られていそうな格式高いムードも伺える。
この手のメンズ服って総じてジャケットの上から羽織っていた思うのでセットインが殆どで、肩身の狭い服としてスルーされがち。ウェメンズだからラグランスリーブで着飾る服として昇華しやすい、ヴィンテージのジェンダーレス。
“質感は潰れた60’sのモヘア”
“色味は煙た目のネイビー”
“洒落たギャング感”
現代では必要とされなくなった衣服って沢山ありますが、その中の一つとしてスモーキングジャケット的なルックスにも見えて気分が上がったアイテム。
ショールカラーに目が行きますが、筒状に立体的なアームバランスが良いアジ出してます。
” 短丈Aラインシルエット ”
さてどう合わせましょう。
Unknown Vintage Wool Duffle coat
何者かわからないダッフルコート、US?Europa?それすらも判断できませんでしたすみません。
つい発祥がミリタリーだと忘れるくらい街で見慣れすぎて、綺麗に作られ着られ過ぎて、
あまり手が止まらなかったのが正直なところです。
これは高密度で無垢なウールの質感で、ブランケットやローデンクロスの様なガサガサ生地。
セーターとか裏地だったら最悪だな、、、とか思いつつ
こういう現代とは対照的な資質に存在感を感じるし、似た物は作れないと思うと服好きとしては旨みに感じて身に付けたくなる人も少なからずいるかと思ったのでご紹介。
煙たい、野暮ったい色味ファブリック・縫製が気分だったので共感できる方は是非。
少量ですがこれにて。スタイリングは各々で楽しんで頂けたらと思います。
店頭入荷のみとなりますがご許しを。