
2017年春夏にデビューしたブランド<westoveralls (ウエストオーバーオールズ)>。デザイナー大貫達正氏が手掛けるデニムをメインとしたブランドです。古着屋での経験や数々のブランドに携り、現在はフリーランスとしても多方面で活躍中。履き心地、シルエット、色味と古着を熟知しているからこそのツボを突いたジーンズを創りだし、コアな洋服好きを中心に人気を獲得しています。

僕個人(安部)としても、達正さんと仕事をさせて頂ける機会にとてつもない興奮を覚えました。自他ともに認める洋服、古着マニア。それでいてとことん洋服を楽しみ、お洒落をされている方。流行っている、流行っていない。リアル。コレクター気質。洋服を好きになるとどうしても崩してしまうバランス感覚が巧みで、とにかくお洒落だし、細かな作りや希少性、自分のファッション感の確立など、幾つになっても追求しワクワクされている様を見て、改めて洋服に終わりはないし、勉強の連続。それがまた楽しいと鼻垂れ小僧の時の気持ちを思い出させて頂きました。今回、以前から達正さんと交流のあったオーナー田中を介して「洋服を作ってみたい!」という安易な発言を了承し、機会を設けさせていただき実現。お二人に感謝です。



買い付け時、スタッフに「何か新しい提案や今気になるアイテムは?」と度々尋ねます。昨年の秋頃、スタッフ土屋に「デニムのカーゴパンツってないんですかね?」と言われ、僕も良い!と思い探し出したのがキッカケ。でも探してみると、見つけても90’s思考の強い攻撃的な物しか見つからず、その後も度々チャレンジしてはみるもののあまりにも見つからず、昔のブランドルックやネット検索で存在を確認してみると、ほぼ見当たらない事に気づきました。そもそも炭鉱用のデニムと貨物用のカーゴ。汗を吸って丈夫なデニムと耐久性があって動きやすいワークパンツ。絶妙な立ち位置で存在しないパンツなのでは?と結論。そんな折、昨年末にこの話を頂き取り掛かる事に。
サンプルはカーゴをやるならやはりミリタリーが良いと思い、ズドンと落ちるシルエットと、大きなポケットが特徴の世界的な名作「French ARMY M-47 Field Pants」を採用。


一からの洋服製作。右も左も分からないまま取り掛かりました。チンプンカンプンでしたが、そこは古着も洋服も熟知している達正さんにお願いし(笑)。希望を伝え形にしていきました。改めて見るとこのM47の縫製レベルは噂通り各国のミリタリーパンツに比べ群を抜く高いレベルにあるという話しはホントで、現在ではほぼ使われていないディテールがあり、ステッチ幅や針、一体型のポケットなどその再現性の難しさ、評価の理由などしっかりと目にすることが。これも作り手の目線が無ければ分からないなぁと。しかしそこは、古着好きの僕達の思いもあり実現出来る限界レベルまで再現していただきました。また一方お尻周りのダボ付きなどは現代に馴染む様にアップデート。







カラーは当初インディゴのみのつもりでしたが、話しの中で白、黒の3色展開にする事に。インディゴのカラーはあくまで温故知新な考え故、現代的なシックな色味に、革靴にも合う様にどこか都会的な風貌を求めました。白は古着らしい敢えての生成り色。ステッチカラーやサイズごとの実寸調整などもそうなのですが、一つ一つ決めていく作業は何者にも変えがたい楽しい時間であると共に、毎シーズン膨大な量を生み出しているデザイナーさん達の努力と労力を身にしみて感じることが出来ました。とても大変でしたし改めて尊敬。

今回のこの取り組み。どれだけの方に届くか分かりませんが、古着を知るものだからこそ出来た取り組みだと思っています。瞬発的な出会いが多い古着ですが、長年愛用していく楽しみもそこにあります。そしてこのパンツがそんな存在になれれば良いかと。












model 近 優太
183cm,65kg
indigo W 31inc
white W 33inc
black W 29inc
明日8月22日12時よりDoLuKEにて先行受注会を開催。
完全受注生産の為、今回WESTOVERALLSさんのご好意によりサンプルを9月末日まで店頭に置かせ頂くことが可能となり、長期間での受注会開催となります。
デリバリーは2021年2月頃を予定しております。
DoLuKE初の試み。
至極の一本をこの機会に。
会期:8月22日(土) ~ 9月末日
場所 : DoLuKE
住所:東京都渋谷区3丁目20-5 2F
電話 : 03-5410-5155
時間 : 12:00 ~ 20:00
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DoLuKE 安部